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サービス業考
最近は、日記がとってもコンパクトだったのですが、今回は、ちょっと長い文章になりました。
以前から良く考えていたことでもあったのですがいざ自分の中にあることを言葉に出して引きずり出してみたらこんなにも色々あったかと。
ご面倒でなかったら最後までじっくり読んで頂きたいし、みなさんも一緒に考えて頂けたら幸いです。
サービス業って、難しいですよね。
本当にそう思います。
ここ何年かやってきて、私自身も変わってきているでしょうけれども、お客さまも変化していて、サービスをする際のお客さまに対しての距離感のつかみ方が年々解らなくなるというのが本音でしょうか?
昔は、よくお客さんと友だちになってしまったりして。
今でも、その方たちとは本当に親しくさせていただいているのですが、残念ながら最近は余りそういうこともなくなりましたね。
逆に、昔はこんなこともありました。
うちのアイスは取り扱い方法がかなり特殊なので、お買い上げになられる時にはきちんとそういうことをご説明申し上げていますよね。
お金を払ってせっかく買っていただいたんだたら、お家に帰ってお召し上がり頂くまで美味しく召し上がっていただく責任があると、考えるから詳しくご説明するのですが、以前は、アイスはどこでかっても一緒!っと思われていて、「店頭で買ったアイスは冷凍庫保存しないで直ぐに召し上がって下さい。」っと、いうと「そんなめんどくさいアイスならいらない!!!」と言われて帰ってしまわれるお客さまが大勢いました。(アイスに対する概念というのが、もうひとくくりで、スーパーとかで売っているいつまででも冷凍庫に入れておくことのできるもの、鮮度とか材料の善し悪しとかがあるなんてみなさん思っていらしゃらなかったから。)
ですから、今当店の常連になられているお客さまは、最初は「へっ?」っとは思ったんでしょうけれども、説明どうりに召し上がって下さって、「そうだ、確かに直ぐに食べた方が美味しいデリケートなアイスだ。」と理解して面倒臭くっても他にはないアイスが食べたいとおもって下さった、好奇心旺盛で美味しい物好きな方々なんだなぁと理解しています。
さらに、カミングアウトしちゃうと、本当はこんなことあっちゃいけないんでしょうけれども、私も若かったこともあって過去に一回だけ完全に切れたことがあります。
長野店オープンして三ヶ月くらいの頃でしょうか?
多分当時の私と同じ年齢くらいのお客さまだったと思うので、年の頃そうですねぇ、28才くらい?でしょうか、女性です。
お一人でいらして、お持ち帰りになられるということなので、こちらとしては丁寧にお持ち帰りになられたら冷凍庫にには入れることがなきよう、ご説明申しあげていたのですが、途中で「あ〜、めんどうくさい!煩いわねぇ。そんなに面倒臭いこというんだったらいいわ、いらない!!!」と、のたもうたのです。
いろいろなお客さまがいらしゃるので、ちょっとやそっとのことではめげないし、こたえないし、切れないんですが、このときはさすがに私もきれて、アルバイトの女の子に「塩もってきて!」と、叫んでました。
過去に一回だけです。
こんなことは。
でも、これはやっぱりお客さんとしてどうとかって話じゃなくて、人としてどうかって話しだと思うけど。
仮に、その方がその日何かとっても嫌なことや失敗とかがあって、ブルーだったとしてもそんなことを見ず知らずに人間に当たることは失礼だし、やっぱり人間性疑いますよね。
人の振り見て我が振り直すみたいな意味では、非常に良いサンプルではありますが。
あとは、距離感に関してはもう一つ問題があって、以前はそんなこと考えたこともなかったのですが、日本ももはや安全な国ではなくなってしまったので、ストカーとかの問題があったりして(あっ、私は被害にあったことはないですよ。だって、私黙っていると恐そうに見えるじゃないですか?街歩いていてもナンパされたり声の掛かるタイプじゃないし。って、もうこの年の女の人に声を掛けるような勇気のある物好きな男性もいたりはしないだろうけど。は〜い、今年で36才になりま〜す?。)
私自身、単純にサービスの一環としてお話をしているにも拘わらず変に勘ぐられたり誤解されたくもないし、逆にあまりにも自分の私生活に立ち入られたくもないから、あまり突っ込んだ話をしなくなっているかもしれませんね。
何か、寂しくていやな世の中ですね。
そして不景気が長く続いているからなのか、街自体に元気がないしやっぱりみんなも昔よりいきいきしてなくて、疲れている様子に見えます。
だからこそ、そんな時だからこそ「自分の住んでいる街にアイスクリーム屋があってよかったなぁ。なんか、和むなぁ。」、って思って頂けたらと思うのですが。
やっぱり、なんとなく疲れてしまうと何かに積極的に関わろうという気持ちが薄くなるんでしょうか?
実質的にも仕事を余計にしなくてはならなくなって、時間がない・気持ちにも余裕がないお金がないというのもあるでしょうね。
私が、いつも一緒に働いているアルバイトの女の子達に言っていることは、「お客さまに対して、何をしたら良いのか迷った時には、自分がされたら嬉しいことをして差し上げて下さいね。そして、自分がされたらいやだなぁと思うことはしないでくださいね。」ということです。
もちろん、私だってそのホスピタリティ精神が完璧に出来ているかっていったら、そんなことはないとは思います。人間なので。
もともと、私は人見知りが激しいタイプの人間だったし。
でも、長年接客業をやってきて、私が心掛けているのはそんなことと、あとは自分も楽しくなれる接客をすること、でした。
同じことをするんだったら楽しい方がいいもんね。
でも、その楽しさって実は超〜シンプルで簡単なことで、本人の考え方と心掛け一つなんですよね。
南青山のフレンチレストランでギャルソンヌをしていた時、私は夜はアロマセラピーなどセラピー全般の勉強をするための学校に行っていた関係で、昼間だけの勤務にしていただいていました。
ただ、スタッフがどうしても足りなくて頼まれて予定があえば夜も入るという生活をしていた時期があります。
その時に、やはり昼とティータイムと夜とではお客さまの層が違いますし、目的や過ごし方もおのずと違ってくるわけです。
ですので、夜番で入った時には特にそのお客さまがどういう方とご一緒でどういう時間を過ごしたいのかを、オーダーを取りにいった時やお料理を運んでいった時にさり気なくリサーチするようにして、より心地よく過ごしていただけるように心配りをしていたつもりです。
そのせいか、仕事中によくお客さまに一杯奢られたりしました。
勿論、勤務中なのでご丁重にお断りするんですけどね。
「あっ、そう?じゃあ、一杯だけ?」と、言いたくなる気持ちをぐっとこらえて。
常連さんはオーナーに向かって「なんで、彼女をもっと夜番に入れてくれないのか!?
そうしたら、いままで以上に足を運ぶのに。」と抗議したりして、オーナーも私も苦笑した覚えがあります。
何故なら、夜番に入らないのは学校の勉強に支障をきたしたくないという私の我が儘で、オーナーは再三私に夜も入るように言っていたから。
でも、そういう風にお客さまに言っていただけることは幸せだと思っていました。
本当に。
サービス業で一番大切なのは、状況判断能力だと思います。
その次に大切なのは、計算能力。
その次に大切なのは、ユーモア。
そして、じゃあ逆に私自身は、様々なサービス業をしてきたから、お客になった時にサービスする側の気持ちや論理が解るから、多少なりとも気を使ったり言葉遣いに気を使ったりすることで、国内外問わず嫌な思いをすることが余りありません。むしろ良くしてもらったことばっかりかな。
たまに、ホノルル空港の入国のカウンターとかでたまたま嫌な女にあたって喧嘩したりっていうのはあるけど、彼等はサービス業じゃないし。(ボロうとしたタクシーの運転手と喧嘩したことはあるか、、、)
やっぱりお互い人間だからね。
お互いがいい感情でいる時にしか、豊かなコミュニケーションって生まれないと思うから。
今、日本はコミュニケーションの取りかたがちょっと変だと思う。
ちょっと一言「すみません。」と声を掛けてから手を出して、人の前の物を取るというようなこと、お母さん!子供に教えましょう!
実は昨日、某テレビ局のスタジオでの撮影があった為に久しぶりに外出して、撮影終了後通り道だったので、(かねてから見たかった)青山スパイラルホールに名嘉睦稔さんの版画を見に行った時の事です。
よく絵画展に行くとその一角でポストカードや画集を売っているコーナーがあるじゃありませんか、で、「なにを買おうっかなぁ。」と、そこで色々なものを見ていたんですよ、とっても混み合っていたんですけど。
そうしたら、後ろからにゅーと何も言わずに手が出てきて無理矢理本を掴もうとするんですよ。
「誰?」と、思って振り返ってみればある程度きちんとした身なりの40代後半の女性。
なんだか解らないけど、人垣が出来ているからちょっと見てみなきゃっていうのがありありで、声もかけずに強引に前の人を押し退けてでも自分の見たいものを見るっていうかんじ。
みっともないよ!!!
いい年して。
自分がそういうことしているんだもん、子供なんて躾けられるはずないよね。
私なんて躾に関しちゃすっごく厳しく育っていますけど、それでもこの程度なんですから、躾けられてない人達は恐いよね。
マナーは、世界共通のものだと思います。
たかだか渡航回数十数回の私ではありますが、日本人はマナー悪い!
世界的にもマナーに関しては評価低いです。
これって、でも単なる習慣なんだから直せるんだから直そうよ。
そんなことくらいで、いろいろなことがスムースに運んだりお互いがいい感情でいられるようになるんだったら一声掛けたり相手に気遣いの気持ちを見せたりしようよと、思います。
私自身も、人の素敵な気遣いを受けたら人に同じように返すようにしているし、マナーに関しては今もちょっと本を読んだりしたりして、もっともっと気を付けようと思っています。
おっと、話をサービス業に戻します。
そして、職業に貴賤はないといいながらも以前は接客業というのは、ある種低く見られていた職業だと思います。
でも、私は誰でもが出来ると思ったら間違いだぞ!接客業!!と思っていましたが、そんな私がやっぱりサービス業は素晴らしい、しかも誇りに思っていいなぁ、と思える出来事に出逢うのです。
それは以前に、ユナイテッド航空のビジネスクラスに乗った時の事。
(勿論、いつもはエコノミーです。その時はどうしても席が取れなくて。でも、その日しか私も日程的に厳しくて。)
ものすごく感じいい、感動もののサービスをするスチュワートさんに遭遇。
やはり、ビジネスクラスに乗っているのはバリバリ仕事していそうな中・壮年期の男性がほとんどなわけですよ。
たまに、ご夫婦というのもいますが。
で、私みたいな若い女(その時は若かったの!!)が独りってやっぱり居心地悪いし、緊張もするし、初めてだしで、「なんだか、場違いなとこきちゃったなぁ。」って感
じだったのです。
でも、そのスチュワートさんの見事なサービスで私はいつの間にか本当に寛いでいました。
「膝掛け毛布はいらないか?」とか、「何か飲みものはいらないか」とか通路を通る度に声を掛けてくれ(もちろん彼は外国人だったので喋っていた言葉は英語でした。
そうだなぁ、彼はどこ国の人かなぁ、チャイニーズの入ったシンガポール人かな?)、しかもとびっきりのチャーミングな笑顔付きで。
かちこちに緊張していた私も、いつの間にかすっかり寛いでいつもビジネスクラスに乗って旅行している旅慣れた人になった気分になっていました。
ビジネスクラスだと、お食事もワンプレートがドンッて、不味そうに置かれるだけではなくて、きちんとクロスが引かれて、前菜から始まってメインディッシュ、デザートとひと皿づつ出てくるんですよ。
その間、飲み物も食前・食中と変わるし、スチュワートさんは大忙しなんですけど、笑顔を絶やすことなくスマートに素早く、しかも優雅にサービングしていきます。
そして、必ず一声かけることを忘れずに。
「エンジョイ ヨア ミール.(お食事をお楽しみ下さい。)」
本当に豊かな時間を過ごしました。
香港に着くまでの4時間半足らずでしたけれども。
そして、彼の仕事振りを観察しているとやはりそのお客さまお客さまに合わせた的確なサービスをしているのが解ります。
飛行機の中でも寸暇を惜しんで仕事をしているお客さんには、そのように。
年輩のご夫婦できっと休暇を楽しみにいこうとしていらっしゃるお客さんには、そのように。
そして、私のように何者だかわからないけど若い女の独り旅でちょっと退屈にしていそうな風には、「もう少しチョコレートを食べたらどう?」とか、「何か食後酒でも楽しむか?」とか、というように。
そして、目からウロコが落ちました。
「この人は心のそこからサービス業を楽しんでいるんだ。」と。
やがて、飛行機が香港に着き皆が降りる支度をしている時、1人の白人男性がそのスチュワートさんに向かって、「本当に素晴らしいサービス振りだった。本当にありがとう。良い旅だった。」みたいなことを言ったんですよ。
私、自分に言われたわけじゃないのにそれを聞いた時、思わずうるっときました。
そして、それを聞いていた周りの人もそうだそうだと言わんばかりにニコニコとした顔で、彼のことを目で賞賛していました。
やっぱり、私もみんなも同じ気持ちでいたんだとなんだか不思議な連帯感がみんなに漂いました。
それから、私も自分のサービス業に誇りとプライドを持つようになりました。
そして、なにか辛いことがあった時にはこのスチュワートさんのことを思い出して頑張ります。
それから、いつも飛行機に載る時にはそのスチュワートさんに逢わないかと探すのですが、それ以来残念なことに逢ったことないんですよね。
もっとも、それ以降ビジネスクラスだったことも、1回くらいしかないけど。
因に、私がいつも乗るのはUA(ユナイテッド)です。
今度はその素晴らしいスチュワートさんに会えるのは貴方かもしれない!?
最後まで読んで下さって、本当にありがとうございます。
ちょっと、気になっていたことだったので、力説しました。
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